毎日の歩数を増やすことのメリット

健康増進や病気のリスクを減らすことを考えるとき、あなたは取り組みとして「ウォーキング」という選択肢を思い浮かべるでしょうか?この記事では、毎日の歩数を増やすことの利点と、日常生活に取り入れる方法についてご紹介します。
まず、自分の歩数を把握し、個人の目標を設定するために、歩数計やスマートフォンのアプリで記録をつけることをお勧めします。
アメリカ心臓協会が2022年に実施した研究では、1日の歩数が増えるほど、心臓病のリスクが低下することが判明しています。また、2019年のJAMA Internal Medicineの研究では、歩数と死亡率の関係について興味深い発見がありました※1。
この研究では、1日平均2,700歩のグループと4,400歩のグループを4年以上にわたって比較したところ、4,400歩グループの方が死亡率が大幅に低いことが分かりました。さらに、7,500歩までは歩数が増えるほど死亡率が低下する傾向が見られました※2。
日常生活に歩行を取り入れる方法として、以下のような工夫ができます:
1. 室内での工夫
家の中を意識的に歩く
掃除や家事の際に余分に動く
2. 買い物での工夫
ショッピングモールでウィンドウショッピング
近所のスーパーまで歩いて買い物
3. 人との交流を兼ねた工夫
家族や友人と一緒に散歩
ウォーキングサークルに参加
4. 楽しみながら歩く工夫
ポッドキャストや音楽を聴きながら歩く
散歩コースに季節の変化を楽しめる場所を入れる
5. 習慣化のための工夫
毎日の歩く時間を決めておく
通勤や買い物のついでに歩く
歩行を日課に取り入れる際は、小さな目標から始めて、徐々に時間や距離を増やしていくことをお勧めします。研究によると、1日4,400歩でも健康上の利点が確認されているので、いきなり7,500歩を目指す必要はありません。また、一度に長時間歩く必要もありません。
例えば:
朝食後に10分
昼食後に15分
夕食後に10分
このように時間を分けることで、無理なく継続できる可能性が高まります。
歩行習慣を始めるのに遅すぎることはありません。今日からでも、まずは一歩を踏み出し、歩数を記録してみましょう。
参考資料
-
Paluch, A. E. (2022, December 20). Prospective association of daily steps with cardiovascular disease: A Harmonized Meta-Analysis. Circulation. Retrieved April 13, 2023, from https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCULATIONAHA.122.061288
-
I-Min Lee, M. B. B. S. (2019, August 1). Association of STEP volume and intensity with all-cause mortality in older women. JAMA Internal Medicine. Retrieved April 12, 2023, from https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2734709