脂質について理解を深めよう

脂質(一般的に脂肪と呼ばれる)の役割を理解することは、健康維持における重要性を把握する上で欠かせません。体重増加などのマイナスイメージが強い脂質ですが、実は体の正常な機能を維持するために必要不可欠な栄養素なのです。
コレステロールの種類と役割
LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
-
動脈内に蓄積する可能性があるため「悪玉」と呼ばれる
-
過剰な摂取は動脈硬化のリスクを高める
HDLコレステロール(善玉コレステロール)
-
余分なコレステロールを除去する働きがある
-
心臓血管の健康維持に貢献する
その他の脂質
-
中性脂肪(トリグリセリド):エネルギー源として機能
-
リン脂質:細胞膜の構造維持に重要※1
食事由来の脂肪の種類
飽和脂肪酸
-
主に動物性食品に含まれる
-
一部の植物性食品にも存在
-
摂取を控えめにすることが推奨される
不飽和脂肪酸
-
一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸がある
-
植物油や青魚に多く含まれる
-
より健康的な選択肢とされる
-
適度な摂取で悪玉コレステロールを減らし、心臓病のリスクを低減
コレステロール改善のための具体的な方法※2
1. 飽和脂肪の摂取を減らす
-
赤身肉を控えめにする
-
乳製品は低脂肪タイプを選ぶ
2.トランス脂肪を避ける
-
市販の菓子やスナック類、マーガリンに注意する
-
加工食品を控える
3. オメガ3脂肪酸を積極的に摂取※3
-
鮭、サバなどの青魚を週2回程度献立に入れる
-
亜麻仁油や菜種油を利用する
4. 生活習慣の改善
-
定期的な運動に取り組む
-
禁煙に取り組む
-
適度な飲酒に留める
実践のためのアドバイス
1. 食品表示の確認
-
栄養成分表示をチェック
-
飽和脂肪酸の量を確認
-
トランス脂肪の有無を確認
2. 調理の工夫
-
油を使う量を計量する
-
蒸す、茹でるなどの調理法を取り入れる
-
植物油を上手に使い分ける
3. 買い物のコツ
-
栄養成分表示を比較する
-
低脂肪商品を選ぶ
-
新鮮な食材を中心に
脂質の基礎を理解することで、より賢明な食事と生活習慣の選択ができ、健康的な未来につながります。一度に大きく変える必要はありません。少しずつ、できることから始めていきましょう。
参考資料
-
Cleveland Clinic. (2022a, November 3). Lipids. Cleveland Clinic. https://my.clevelandclinic.org/health/body/24425-lipids#:~:text=Lipids%20are%20fatty%20compounds%20that,of%20some%20lipids%20is%20harmful.
-
Mayo Foundation for Medical Education and Research. (2022e, September 2). Top 5 lifestyle changes to improve your cholesterol. Mayo Clinic. https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/high-blood-cholesterol/in-depth/reduce-cholesterol/art-20045935
-
Pietrangelo, A. (2022, March 18). What’s the Difference Between Saturated and Unsaturated Fat? Healthline. https://www.healthline.com/health/food-nutrition/saturated-and-unsaturated-fat#recommended-levels